伝統構法ブログ

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小坂建設株式会社

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高木家 その1

伝統構法と耐震性能, 伝統構法について, 実験・理論

奈良県橿原市にある重要文化財、高木家。
江戸時代後期に建てられたものです。
M7以上の地震をこれまで8回以上受けたにもかかわらず、今も建ち続けている建物です。

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この高木家を伝統木構造の会で、昨年、半年間に渡り、数式のない構造力学の著者、増田一真先生を講師に迎え、構造解析を行いました。

柱の寸法は実測で12.7㎝角ということで、創建当時はおそらく、 四寸五分 (13.6㎝角)であったことが、推測できます。そうなると、木は、200年の間に、約9mm収縮すると考えられます。

もし建物を200年、もたせたいと考えるのならば、この収縮を考慮して造ることが大事です。二次設計で、あらかじめ使用部材の寸法から9mmを引いて、断面算定を行い保有水平耐力を満たしておくという設計思想です。

普段何の疑問も持たずに4寸角の柱を使っていますが、この解析を通して根本から見直していくうちに、この200年も前に建てられた建物が、いかに優れた性能を秘めているか思い知らされることになります。

つづく