日本本来の家づくり

自然の力で生まれ自然に帰れる家

日本家屋は、全て自然の恵みから作られてきました。木から家をつくる事の他にも、日本紙と呼ばれる和紙の文化を持ち、い草を編んで畳を作り、お米を練って「続飯(そくい)」と呼ばれる糊を作り、稲わらを使って、土壁の繊維に利用しました。

貝を食べたあとは、貝殻を高温で焼き、貝灰をつくり、そこから漆喰を作りだしました。

自然の恵みを捨てることなく、別の役割を持たせて使う、知恵・技術が、日本の家づくりには、ぎっしり詰まっています。

したがって、工業製品で作る家とは違い、産業廃棄物が発生せず、無添加そのものであり、製品を買い集めて作るのではなく、自然を頂戴してつくる家は、気候風土と調和し、この上なく心地よい住まいとなります。

歴史の中で生き残り続けてきた家

現在の家づくりの基礎となる国の耐震基準は、あくまでも「国によって想定された地震時に対する安全性を定めたもの」でしかありません。

これに対し伝統構法は、そもそも想定された基準が存在しません。そこにあるのは、長い歴史の中で様々な震災を経た上で残り続けた、人間の経験や教訓から積み上げられた構法であるという事実以外にはありません。

国の耐震基準に定められつくられている以上、必ず想定された基準があり、その想定を超えた災害が起きた場合は、たとえ、コンクリートや鉄でつくられていても、全て破壊現象が起き、その度に、基準が改正され、その繰り返しを続けているのが、現状です。

一方で、伝統構法のように、私達の国には歴史の中で生き残り続けて来た、日本の風土・環境に適した家づくりの方法が、確かに存在している事実があります。

先人から受け継がれて来た構法を、素直に学び、実践する事が、この国本来の建築の姿だと、私たちは考えます。

木を木として使う

同じ種類の木であっても、樹齢や生育環境により、同じものはひとつとしてありません。しかし、現在の家づくりでは、コンクリートや鉄骨と同じ部材として、全ての木を同じように扱うため、それぞれの木が持つ特徴を、一本一本活かしきれているとは必ずしも言えません。

木がコンクリートや鉄骨と大きく異なるのが、木独自の「しなり」や「粘り」「復元力」にありますが、これら特徴を最大限活用するためには、木一本一本の性質を見極め、適材適所に配置してあげる事が必要となってきます。

また、伝統構法には、これら木を見極める力が絶対に欠かせません。

人も木も、そこに個性がある事には変わりません。だからこそ、自分が選んで使う「木」の個性や持っている力を、愛情込めて信じて使いたい。「この家、頼んだぞ!」という想いを込めて、長い間、家を守り続けてくれる事を信じて使うこと。
伝統構法には欠かす事のできない木だからこそ、木を木として扱い、常に感謝の気持ちで木と向き合いながら、家づくりに取り組んで行きたいと思います。

自然を活かす

本来、日本という国は、自然を愛し、そして自然と共に共生をして来た国です。自然から与えられたものを無駄なく使い、捨てるものがないと言われるほど、与えられたものを大切にし、自然と共生を図ってきたという歴史があります。

無駄がなく捨てるものが無い。
そして自然に逆らわない。
だから長持ちする。

そこには日本人の知恵の集積があり、伝統構法でつくられた古民家が過去に何回もの災害を経験したにも関わらず、現存しているという事実は、自然との共生こそが、最も安心して暮らせる、家づくり本来の在るべき姿ではないのではないでしょうか。

そして私たちは、自然と共生する事ができる唯一の構法こそが、伝統構法であると考えております。だからこそ、親から子へ、子から孫へ教えが受け継がれるように、自然を生かした伝統構法を、棟梁から弟子へと引き継ぎ、継承していく事が必要であると同時に、この優れた技術を継承していけるよう、私達自身も行動してまいりたいと思います。

小坂建設が考える本物の家づくりとは - 自然とともに共生出来る家づくり/日本文化・環境に適した安全な家づくり/ひとつひとつの素材に感謝し、心を込めてつくる家づくり - これら3つの事柄を大切に、日々、家づくりに取り組んでおります。

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