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伝統構法と薪ストーブ

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小坂建設について

伊那市 O様邸 ~土間の役割~

真夏日の事です。
工事中の現場に入った時、まだ外壁もできていないにもかかわらず、ひんやりとした空気に包まれました。
なんだこれは? 現場の大工にも話しかけました。この家涼しいな。なぜだ?
作っている側にとって、とても不思議な体験でした。

確かに土壁の家は、湿度を一定に保つ働きをするため、空気感はとてもすっきりしたものになります。
それは、これまでの経験からわかっていることでした。しかしこの家はそれに上乗せされた涼しさがある。

どうも広く作った土間が土壁同様に大きな熱容量を持っているため、その効果のようです。
例えば、茅葺きの屋根なんかも熱容量がとても大きい為、断熱材などなくても夏は涼しく過ごせます。
茅葺葺き屋根のすごいところは、雨が降った後、茅の雨露が蒸発する際の気加熱で、周囲の温度を下げる働きをします。

いずれにしても、土間にこれだけの効果があるとは、作り手としては予想外の嬉しい気づきでした。
~断熱材に頼らない家づくり~「置き屋根」に続く第2段と言った所でしょうか。

土間は、かつてはかまどがあり、煮炊きをする場所であり、そこで内職をしたりする場所でした。
O様邸の土間は、昔にならってかまどの代わりにキッチンを置き、薪ストーブを置いています。

土間というのは、火や水に対して安全で、非常に使い勝手の良い空間です。
昨今は、なかなか土間を広く作るには、それぞれの住宅事情もあって、難しい面もありますが、広い土間に天井が梁・桁の木組みの表しといった空間は、私の大好きな空間のひとつです。


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古民家の土間

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O様邸の土間


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