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小坂建設について

置き屋根の家 その1

昨年2月に竣工しました千曲市の家をご紹介します。

伝統構法かつ置き屋根の家です。

置き屋根とは、文字通り家の上に屋根を置いたものです。
土蔵などによく見られる作りです。

以前からこの作りに着目していました。

夏涼しいだろうなぁ

ずいぶんいろいろな置き屋根をたくさん見ました。
なにぶん屋根なので、観察といっても道端から普通に見るだけでは限界があり、もっとよく見ようとして、時には車の屋根に乗って背伸びしてみたり、かなり怪しいオッサンになっていました。

そんな観察から自分達が作る事を前提として、置き屋根の共通項を調べ、施工方法に確信がもてて、安全性の高い置き屋根とは何かの答えを見つけていく作業は、毎日頭が沸騰する感じでした。伝統構法の勉強を始めた頃、毎日4〜5時間、休みの日は10〜12時間。やっぱり頭が沸騰状態でした。久しぶりの熱い感覚。
今度は、施主さんの家がかかっているので、プレッシャーがものすごくのしかかります。

屋根勾配を緩くすると、吹上の風圧が大きくなり危険です。かといって、、、。
他にも雨仕舞いなど課題が次々にでできます。
何もかも問題無く作る事は出来ませんと、施主さんにご相談した所、そんな事くらいで諦めてはいけません。少しくらい雨なんか漏ったってなんだっていうんですか、そんな事ぐらいで騒ぐから建築文化が衰退していくんですよ。
施主さんに逆に励まされました。
それにしても昔の大工ってすげえな。これを発想し、100年持つものにするんだからな。
とにかく考えられるあらゆる問題に対して、最善を尽くしました。このことは、後に「信州木の家」の第2次審査の際にも、審査員から質問を受け、やはり難しいものであるとの認識を新たにしました。  

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次回は作ってみての感想をお伝えします。

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