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長国寺総門改修工事 2
曳家(ひきや)さんの登場です。
静かに門全体を持ち上げて、石から切り離しを行います。
柱脚は、コンクリートで固めていたために、腐れていました。
桧の柱が現場に搬入され、設置された石に合わせるために最終的な加工を現場で行います。
人の手によって鉋(かんな)で仕上げた木の表面は、機械で仕上げたものと違い、水をはじきます。
この工事に参加した大工さん達は、皆、年齢は若いが社寺建築、茶室建築、といった伝統的な日本建築をこなす高い技術をもった大工さんが集まりました。曳家さんもまた、素晴らしい技術を持った職人さんです。
このあと、柱を組み込み、曳家(ひきや)さんに静かにおろしてもらいます。
屋根も無事に、柱の入れ替えを終え、門が再生しました。
通し貫をしっかり柱に剛接合させ、足固めを行い、礎石の上に乗せる。
伝統構法の基本構造です。住宅においても古民家再生においても、基本構造は全て同じ。筋違や金物は一切不要です。
こうして作っておきさえすればあとは、木のしなりと復元力が建物を倒壊から守ってくれます。
筋違や金物に頼ったつくりは、木の耐力に限界を作り、建物の寿命を限定させるだけです。
今回は貴重な工事を経験させて頂きました。