伝統構法は千年を超える長い歴史の中で育まれてきた、工人達の洞察力と知恵の集積によって確立した構法であり、日本の気候・風土に最も適した建築です。
私たち日本人は、昔から自然と親しみ、自国の文化を育んでまいりました。
そして、自然と対峙するのではなく、自然との共生の中で暮らしてきました。
過去、長い歴史の中で多くの災害を乗り越えて来た伝統建築。
地震国日本において、時代を超え安全性が実証されている唯一の構法が伝統構法なのです。
昭和の時代からはじまった工法を元に、国の建築基準法に準じ、安全性を高めた工法。現在つくられている家の多くは、剛構造となっており、主に筋違いと筋交いプレートによって、耐震力を高めています。また、上物部分においては、工業製品が主流となり、昨今の工期短縮のニーズに合わせた住宅も、多く見られるようになりました。
なお、建築基準法については、災害による倒壊が発生する度に法改正が行われ、その都度、国が全ての基準を決めています。
伝統構法の起源は、縄文時代と言われております。特徴は、現在の家づくりで多く用いられる工業製品は一切使わず、木組みを基本とした構造体であることが特徴です。金物や筋交いを使わない分、木独自の「しなり」や「粘り」「復元力」を活かす事で、地震に対応します。家づくりにおいては、高度な職人技術が要求されます。
また、現代では、構造力学・材料力学の発達により、その安全性が、学術上でも立証されはじめました。伝統構法は、1000年以上に渡り人の手によって受け継がれてきた、日本独自の構法でもあります。
《特徴》
- 木材を海外から安く仕入れることで材料費を削減。
- 汎用性の高い工業製品をつかうことで工期を短縮できる。
- 安全性に想定の範囲がある。
- 工業製品の経年劣化により、住宅の耐用年数に限りがある。
《特徴》
- 歴史の中で建ち続けてきた構法。
- 築年数100年、200年と、長期に渡り住み続けることができる。
- 高度な職人技術を要するため、現在では、ごく限られた職人にしかつくれない。
- 全て手作業により、つくられる。