伝統構法ブログ

伝統構法って、どんな構法!?在来構法と何が違うの!?  伝統構法の今を伝えるブログ「伝統構法ブログ」

小坂建設株式会社

伝統構法と耐震性能

日付 題名 分類

伝統構法のこれからの設計法

伝統構法と耐震性能, 伝統構法について, 実験・理論

僕が、目指している目的のひとつに、〝伝統構法をすべての棟梁が建築可能なものにする〝というものがあります。今の伝統構法の置かれている立場では、どうしても構造計算というハードルを越える必要があり、専門性が高く、そのことが普及の妨げにもなっています。

木造建築を、大工の手に取り戻す。

touryo.jpg

そのためには、難しい計算法を習得することよりも先に、1000年以上の長い時間軸を持つ、日本建築に共通する構造の原理をふまえる事です。
根本の原理さえ押さえておけば、計算は確認の意味だけにとどめることができます。
根本の原理とは何か。僕は、日本建築の本質は、『木のしなりをつかったバランスの建築』だと考えます。

以下の動画は、五十分弱の動画ですが、石場建ての設計法の確立に、尽力される、素晴らしい講義です。一般の方には、難しいと思いますが、こうした取り組みを多くの人に知って頂きたく、あえて紹介させて頂きました。

関連ホームページはこちら
 「日本本来の家づくり」「釘や金物に頼らない構法」



日付 題名 分類

実大実験#1

伝統構法と耐震性能, 伝統構法について, 実験・理論

長野県林業総合センターで行われた、実大実験の様子。
寒かったー

DSCF2380.JPG

DSCF2385.JPG

DSCF2391.JPG

層間変形角が1/50radに至ってもまだ、耐力が計測されています。
国の安全限界の想定値は1/60radですから、この構造体が、いかにすばらしい「しなり性能」を持っているかがよくわかります。

DSCF2372.JPG

会場に持ち込まれたペレットストーブ。
小さくて、持ち運びができて、「どこでも薪ストーブ」って感じです。

DSCF2406.JPG

こちらは、ダボのせん断耐力実験のようす。
柱の間には、ダボが埋め込まれています。

こうした新しい架構形態を構造力学から解析し、実験で確かめる。
そのことによって、伝統構法への理解が深まり、その度ごとに新しい発見、驚きがあります。

DSCF2370.JPG

実験で使われた架構形態をユニット化して、作られた建物の模型です。

< 前のページヘ | 1 | 2 | 3 | 4 | 5